【徳島県連句協会】 半歌仙「碧を深める」の巻
半歌仙「碧を深める」の巻
牡丹散つて碧を深める闇の色
東條 士郎
名残を惜しむ頬に涼風
丸関 陽子
円陣を組む若者の声高く
竹内 菊
試合開始のサイレンが鳴る
佐藤 清幸
各々の思ひを胸に帰途の月
陽子
鹿火屋守る人今宵眠らず
士郎
注文もせぬに新酒を送り付け
清幸
将を射るならプレゼント攻め
菊
愛さるる磁針振り切るバロメーター
士郎
出口調査の応へ戸惑ひ
陽子
敵味方秘密情報丸判り
士郎
月凍つる路野犬うろつく
清幸
恙なく終へし安堵の除夜の鐘
陽子
構想を練る次の大作
菊
真言の祖空海を念頭に
清幸
囀の主姿探して
陽子
花花花花に狂へる祝ひごと
菊
ボートレースはまさに接戦
執筆
令和五年五月十三日 起
令和五年六月二十一日 尾
於 県立文学書道館&文音