【宮城県連句協会】 自由律非懐紙「グレートジャーニー」の巻
自由律非懐紙「グレートジャーニー」の巻
グレートジャーニー愚直の斧持つ案山子
永渕 丹
陽気なともしびの石榴
狩野康子
オルガンの管抜ける風全身で受け
丹
智恵子は誰を呼ぶ
康子
空気汚さぬように吐息つく雛、ほっ
丹
独裁者の名消され春
康子
玉響の命なるらん恋せよ乙女ら
丹
夕べのほむら黒髪に移る
康子
月の精気揺曳す守宮振り返るか
丹
ときめき満載初夜振
丹
仕掛け花火は左へ曲がります部長
康子
天つ神の寿詞調う
丹
大量の湊はもう眼裏のみに
康子
寝ぐせやけに強情
丹
爺様言い残して熊との付き合い方を
康子
新雪どこも豊か
丹
初夢はぼくにあなたに極彩色でもぐり込む
康子
この星は面白い
執筆
令和六年五月十日 首
令和六年五月二十四日 尾
於 ファックス音