【宮城県連句協会】 自由律非懐紙「壺の碑に」の巻

自由律非懐紙「壺の碑に」の巻

壺の碑に雪共に語らん蝦夷の誇り   

狩野康子

 滋味あふれる厳寒         

 永渕丹

賽の目に任せる援助の順番を    

鵜飼桜千子

 序曲はラ音から           

 康子

光差し麒麟降り立つところ東に       

 リボン解けばワイン        

 桜千子

騙し絵へ君の脳回路はぬくしぬくし    

康子

 一夜官女のとき見初め         

 丹

ブーケトスナイスキャッチをする少年A 

桜千子

 魂はいつも自由           

 康子

立木から削り出された仏たちに日和風    

 とんぼの充電完了         

 桜千子

兵士は問うこの末枯野で私は何をした   

康子

 群衆は石握る             

 丹

夢かうつつか空腹に虎屋の羊羹     

桜千子

 色をとどめる小舟          

 康子

晴れ晴れな邑のY字路に青葉の花      

 雷は美しき知らせ         

 桜千子

  令和六年五月二十五日 首
  令和六年六月三日 尾
  於 ファックス・メール音