【わかくさ連句会】二十韻「おっちゃんここ」の巻
二十韻「おっちゃんここ」の巻
捌 井内 温雄
秋めくや若草山の清々し
井内 温雄
寝静を覚ます鈴虫の声
増田 敏
月光の彩窓透り波打ちて
もりともこ
宿題せかすテレビ番組
梅谷 彌生
ウ 沈香の匂ひ袋のこのかをり
竹山みどり
笑顔交はしてすれちがふ恋
笠原 和子
涙ふく矢羽根の袂可愛くて
金城比呂子
「おっちゃんここ」と二歳児が呼ぶ
山本 天球
古狸徳利を提げて門に立つ
敏
寅さん来る迎春の街
温雄
ナオ 若き頃シナリオライター夢に見て
彌生
お百度参り犬も一緒に
ともこ
怖気付く彼に今さら何なのよ
和子
ベッドでふたり熱帯夜越す
みどり
接戦の野球終りて月涼し
天球
復旧進む河川氾濫
比呂子
ナウ 極楽の命洗濯アカプルコ
温雄
家族で祝ふ孫の入学
敏
花吹雪両手を広げ受けてをり
彌生
風の間に間に揚雲雀飛ぶ
執筆
平成三十年八月十八日 首尾
於 奈良県文化会館