【徳島県連句協会】 半歌仙「碧を深める」の巻

クリックで拡大▲

半歌仙「碧を深める」の巻

牡丹散つて碧を深める闇の色  

東條 士郎

 名残を惜しむ頬に涼風   

 丸関 陽子

円陣を組む若者の声高く    

竹内  菊

 試合開始のサイレンが鳴る 

 佐藤 清幸

各々の思ひを胸に帰途の月      

陽子

 鹿火屋守る人今宵眠らず     

 士郎

注文もせぬに新酒を送り付け     

清幸

 将を射るならプレゼント攻め    

 菊

愛さるる磁針振り切るバロメーター  

士郎

 出口調査の応へ戸惑ひ      

 陽子

敵味方秘密情報丸判り        

士郎

 月凍つる路野犬うろつく     

 清幸

恙なく終へし安堵の除夜の鐘     

陽子

 構想を練る次の大作        

 菊

真言の祖空海を念頭に        

清幸

 囀の主姿探して         

 陽子

花花花花に狂へる祝ひごと       

  ボートレースはまさに接戦    

 執筆

  令和五年五月十三日 起
  令和五年六月二十一日 尾
  於 県立文学書道館&文音