【宮城県連句協会】 非懐紙「霧の夢幻」の巻

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非懐紙「霧の夢幻」の巻

霧島の霧の夢幻を遊ぶかな      

狩野 康子

 花鶏の群のけものめく声     

 鵜飼桜千子

航海図右半分はちぎられて      

靜 寿美子

 鏡文字ならお手のものなり       

 康子

ガチャガチャでダイヤもどきを引き当てむ 

桜千子

 刃物研ぎ師の恰幅の良さ       

 寿美子

艶然と凌霄の抱く老大樹          

康子

 転調誘ふ蠍座の赤          

 桜千子

恋は偶然愛は奇跡とうそぶける      

寿美子

 時が満つれば卵子解凍         

 康子

AIが品質評価するといふ         

桜千子

 長蛇の列の先は知らずに       

 寿美子

初読経千体仏にひかり射し         

康子

 釜始へとよそゆきの顔        

 桜千子

若返り水と言ひつつ今日も酒       

寿美子

 ぐっと高度を下げる飛行機       

 康子

金脈も山脈もみな朧にて         

桜千子

 茶屋にあじはふ木の芽田楽      

 寿美子

  令和元年十二月三日 首
  令和元年十二月十四日 尾
  於 文音