【徳島県連句協会】沓冠十六韻「名台詞」の巻
沓冠十六韻「名台詞」の巻
き 桐一葉口を突んでる名台詞 ふ
東條 士郎(秋)
譜面どほりにすだく草きり り
竹内 菊(秋)
り 理に走るをとこ寝待を待ちきれず
三輪 和(月)
夢と現実なぜかまぜこぜ ぜ
士郎(雑)
ひ 火遊びのつもりがいつか泥沼に
菊(恋)
不器量だけどそれが可愛い い
和(恋)
と とこしへに足るを知れとの手水鉢
士郎(雑)
わたしを睨む蛇の光る眼 め
菊(夏)
は 端居して墓じまひする話など
和(夏)
AIだつて困惑をする る
士郎(雑)
く 空港に佇む女月寒し
菊(冬月)
ファッションショーのやうなゲレンデ で
和(冬)
ち チンドンと鉦や太鼓の宣伝
士郎(雑)
風やはらかく春は爛漫 ん
菊(春)
を 和尚にも花賞づる日の伊達姿
和(花)
啄木忌とて歌ひねりつつ つ
士郎(春)
沓冠十六韻ー発句の十七音を、長句では句頭に、短句では句末に踏む。
令和五年九月十六日 首
令和五年十月五日 尾
於 県立文学書道館&文音