【あしべ連句会】 尻取り非懐紙「あるがまま」の巻
尻取り非懐紙「あるがまま」の巻
捌 東條 士郎
いづかたへ恥ぢ入る月のあるがまま
松本奈里子
飯菜貰ひの処暑の砂浜
角谷美恵子
はまり役演じゆく先安泰に
山本 天球
イニシャルつけて園児よろこび
もりともこ
媚びることいまだ知らざる恋をする
谷澤 節
するする進む希有な良縁
三原 寿典
遠慮がちいつも損する事ばかり
増田 敏
仮に私が蝮だつたら
奈里子
たらちねと聞けばかあちやん背負ひたく
天球
宅配便に届く按摩機
節
巻き上げた百韻連句奉納す
ともこ
薄氷のこる石の階
敏
波斯国の敷物に散る花ふぶき
美恵子
武器置きて今風はやはらか
寿典
羅漢像亡き人の顔重ねみる
節
ミルクホールでほつと一息
天球
活きのいい河豚で熱燗仰ぐ月
ともこ
尽きぬ望郷凍港を出づ
東條 士郎
令和四年八月二十四日 首尾
於 リモート