【大阪連句懇話会】 短歌行「一瞬の夏」の巻
短歌行「一瞬の夏」の巻
捌 小池正博
一瞬の夏渡りきれ人の波
小池 正博
汗ふきながら握るハンドル
下江花留化
ラジオよりアイドルの歌流れきて
金澤ひろあき
猫ぐっすりと眠る座布団
松本奈里子
絵草子の筆先走る今日の月
山本 紫苑
紅葉狩りとて鬼女を潜ませ
星野 焱
何もかも知らぬふりしてななかまど
山中 広海
ビーガン料理好きでよかった
もりともこ
Xと謎の名になるツイッター
木村 ふう
商店街の旗のいろいろ
角谷美恵子
花便り抽選会は三時から
谷澤 節
ペンペン草は雑草じゃない
紫苑
しゃぼん玉若いころより放浪し
ひろあき
酒に甘えて酒に泣かされ
焱
富士山の天然水を宅配で
焱
社畜たまには定時退勤
広海
留守番の子が待っているクリスマス
ひろあき
凍月射してリボンきらめく
ともこ
陽性を示す妊娠検査薬
ふう
むかし親友いまは義弟
ひろあき
最新のジブリ映画に列をなし
花留化
ポップコーンはLLサイズ
節
寝転べば堤の花は降りやまず
奈里子
むすびの地への旅はうららか
ふう
二〇二三年八月六日 首尾
於 たかつガーデン