【大阪連句懇話会】 半歌仙「地軸ゆるがす羽化」の巻
半歌仙「地軸ゆるがす羽化」の巻
捌 小池正博
春立つや地軸ゆるがす羽化のあり
松本奈里子
堅雪残る遠き山並
もりともこ
今年こそ納戸の奥の雛出さん
木村 ふう
新作菓子をネット注文
下江花留化
こっそりと合図を決める十三夜
永山 裕美
学校帰り柿をもぎつつ
角谷美恵子
蟷螂に挑む姿も逞しく
花留化
就職先に迷う訪問
岡本 遊凪
仲人の口にほどよく乗せられて
五郎丸照子
修正写真壇蜜に似る
ふう
サクサクと氷小豆の赤崩れ
奈里子
ビットコインで遺産相続
ともこ
戦場の凍れる月を振り仰ぎ
遊凪
檀那寺には灘の銘酒を
美恵子
半グレと家出少年手を組んで
裕美
ブレイキンとは何のことやら
花留化
花園の絵図にない樹を探し出す
正博
鰊曇りに鳶の輪をかく
照子
二〇二三年二月五日 首尾
於 リモート