【徳島県連句協会】 獅子「豊乳肥臀」の巻
獅子「豊乳肥臀」の巻
彫像の豊乳肥臀若葉光
東條 士郎(夏)
池のほとりの鈴蘭の路
都築ひな子(夏)
やつと出来た逆立ち誰も見てをらず
曽根 燦(雑)
ギターの響きずつと遠くに
士郎(雑)
月今宵夜行列車は東方へ
ひな子(月)
駅弁の蓋ふくれ栗飯
燦(秋)
肌寒く喧嘩別れが悔やまれて
士郎(秋恋)
母も呆れる恋やつれぶり
ひな子(恋)
ウオッカの妖しいまでの透明度
燦(雑)
刺されてもいい冬薔薇の赤
士郎(冬)
初時雨廃墟の街を濡らしゆく
ひな子(冬)
舗装が切れて政治ここまで
燦(雑)
在る限り虫魚鳥獣生きんとし
士郎(雑)
翁しなやかに畑返しする
ひな子(春)
夢追ひし頃そのままに花盛り
燦(花)
復活祭のプランさまざま
執筆(春)
令和四年六月十九日 首
令和四年七月九日 尾
於 渭東コミュニティセンター&文音