【猫蓑会】亀戸天神社藤祭奉納　俳諧之連歌二十韻

亀戸天神社藤祭奉納　俳諧之連歌二十韻

　　　人と蝶と昇るや藤の階を　　　　

　　　了斎

　　　　春の帽子の淡き色合　　　

　　　　千惠子

　　　磯小屋に海女の衣をくつろげて　

　　　孝子

　　　　二日遅れの郵便が来る　　　

　　　　暁巳

ウ　　月の夜の猿の腰掛少し欠け　　　

　　　あや

　　　　しめし合はせて虫の草叢　　

　　　　冬乃

　　　駈落ちの姿くらます万鬼祭　　　

　　　有子

　　　　振子変はらず時きざみをり　

　　　　路子

　　　バッカスとワイン談議に盛上がる　

　　　健

　　　　くたびれ背広初の講義を　　

　　　　俊子

ナオ　前に川裏は松山夏座敷　　　　　

　　　忠史

　　　　肝試しには月恃みつつ　　　

　　　　雅子

　　　古稀なれどわが父未だダンプ乗り

　　　文伸

　　　　あちらこちらで泣かす若い娘

　　　　遊眠

　　　もつれあふあたかも猫と毛糸玉

　　　アンズ

　　　　氷柱育てば尖る危ふ　　　　

　　　　久美

ナウ　鉦叩け髑髏肋骨皆踊れ　　　　　

　　　転石

　　　　何はともあれ生かさるる日々　

　　　　霞

　　　思ひ立つ列島縦断花の旅　　　　

　　　秀樹

　　　　田打の里の曇程よし　　　　

　　　　執筆

　　

　　平成三十年四月二十六日　首尾

　　於　亀戸天神社