【わかくさ連句会】 二十韻「耐の一文字」の巻
二十韻「耐の一文字」の巻
捌 小池正博
書初めや耐の一文字力込め
増田 敏
淑気に香る水滴の青
松本奈里子
干潟から無数の命溢れ出て
門野 優
おもちゃ箱へとブリキロボット
谷澤 節
明後日は魔法の月を探そうね
小池 正博
劇場の庭夕紅葉映え
三原 寿典
生薬の猿の腰掛児が見つけ
角谷美恵子
嘆きの壁にあまた幽霊
もりともこ
厄年をスーパーカブで突っ走る
里
深山に籠もり滝に打たれし
敏
琥珀色三年物の梅焼酎
節
戸棚の奥に眠らせる恋
優
姫想い標野に皇子手を振りて
寿
乱を起こして君に逢いたし
正
凍て鶴を優しく照らす月の舟
と
日本海より寒気入りこむ
美
読み終えた推理小説友人に
敏
宅配便のインターフォン鳴る
美
満開の花枝垂れたる寺の大屋根
寿
春塵つもる石の階
節
令和三年一月九日 首尾
於 リモート